ニュー・セクレタリー
The New Secretary
by Amy Brett

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《 解 説 》

 ポルノです。
 それも「重役と秘書」。アメリカンポルノ、定番中の定番です。
 小説はもちろん、その手のグラビアや映像でも(それに、それらをパロディしたひとこま漫画とかでも)、「重役室にセクシーな秘書」という設定さえ出しておけば、面倒な段取りぬきで始まっちゃうという、いわばお約束の世界。
 それを、女装でやってみようというのがこの小説です。

 といっても、もともとが「定番」ですから、Fictionmaniaにも同じような発想の女装ポルノはたくさんあります。そんな中で特にこの小説が目にとまったのは、その「面倒な段取り」部分がきちんと書き込んであって、しかもそれが、いかにも現代アメリカのビジネス社会を反映した設定になっているところ。

 競争社会と機会均等の狭間で翻弄される白人マジョリティの悲喜劇‥‥とでも言いましょうか。
 作者自身も白人男性らしく、立場としては保守的なのでしょうが、女装ポルノという形を通して、そのへんの状況全体をおちょくっているのが面白い。

 ‥‥いや、モチーフとしては、という話です。

 最初の方の女装レズ描写を皮切りに、いったん「美人秘書」というお約束が成立すると、あとはもうやりたい放題‥‥というか、やり放題。坂道を転げるように‥‥というより、上り坂を猛ダッシュするように、ポルノシーンがエスカレートしていきます。
 後半、もうひとりのお相手が登場するあたりからは、当初のモチーフや、わりと重要な役割を担っていた脇役もすっかり姿を消してしまい、フィジカルなポルノ描写が次から次へとつづきます。それは、もう、ほんとにフィジカルで‥‥というか、マテリアルで‥‥。

 まあ、そんなわけで、結局のところ、面倒な話は抜きにして‥‥イッてらっしゃい。


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